イベント Archive
ボストン滞在記 part9
コンサート終了を見計らって太夫姿のモデルをエントランスホール付近に配置。
勿論、目的は集客。
やはり、ひとりでも多くの方々に見て頂きたい。
結果は狙い通り 人だかり。囲まれました。
シャッター音と質問が飛び交う中私も捕まりました。
これらの人達のほとんどがクラッシック・コンサートに
お越しになったお客様で
私のステージはあくまでも「おまけ」なのです。
しかし思っていた以上の良い反応に
逆にビックリです。
ボストンには世界的にも有数の浮世絵を所蔵するボストン美術館があります。
そのおかげに違いないと思います。
多くの方が日本の江戸文化に精通している多くの知識をお持ちであると言う事実。
また、ボストンは非常に知識レベルの高い町である。
大学関係者、及び美術館の関係者が
非常に多くの割合を占めるそういう 特殊な場所なのです。
私の展示作品を見て「晴信」や「歌麿」の声が
聞こえてくる。
ましてや、多くの方々が日本髪姿の女性を見るのは
はじめてであったでしょう。
これから本番に向けて、私自身の緊張感もちょうど良い具合に高まってまいりました。
きびきびした動きのシンフォニーホールのスタッフ
モデルの準備も全てOK。
MC 及び 通訳のMidoriさんも完璧。
色々と心配事も多々ありましたが
何とか上手くいきそうです。
ボストン滞在記 part8
そして、もうひとりのモデルの髪型は
京都島原太夫の「お福」。
先程の「投島田」とは全く逆で、現存する日本髪。
つまり、今現在にも 太夫が存在すると言う事。
その髪型は 今のところ、日本髪の最終進化型でありラッキーな事に、私が結髪技術を習った先生が
当時、太夫の髪を結う唯一の結髪師であった事。
そして、その数少ない太夫から直接
希少な話を数多く聞けた事。
それらの経験を活かし
今回は、基本的な伝統は限りなく尊重し
でも、現代的な美しさをもしっかりと取り入れる そして、今回の国際文化交流としてのメッセージをも 更にいれたい。
そういう想いの元
メイクは"おしろい"は使用せず
ファンデーション、眉、アイライン等は
現代のメイクアップを基本とした。
髪型に関しては ここは忠実に
使用する型、付け毛 等は全て本物と同じ
工程も完全に忠実に行った。
そして今回のメッセージを髪飾りで表現しました。
通常太夫は 家紋をモチーフとした簪をさします。
この簪を"ピース・マーク"で創りました。
勿論特注品。
江戸時代、ファッションが飛躍的に進化した
その理由
その最も大きな要因の一つとして「平和」があります。
多国間との戦争が無かった事。
民衆が日常の生活において エネルギーの多くを "お洒落"につぎ込む事が出来た。
ファッションの進化には「平和」が非常に大きな
キーワードとなる。
今後、私達が「美しくなり続ける」
そこには「平和」が必要な事なのではないでしょうか。
ボストン滞在記 part7
10月16日最終日 いよいよ今回の企画の「大目玉」
ボストン・フィルハーモニー・オーケストラ・シンフォニーホール。
歴史的にも非常に価値のある最高のロケーションです。
これは シンフォニー・プラスという企画で
メインのピアニスト、ピーター・ゼルキンの演奏後 私のステージがスタートします。
クラッシック ファンの方は既にご存知だと思いますが
ピーター・ゼルキン、超有名なピアニストです。
ちなみにコンダクターはルドヴィーク・モルロー。
このコンサート・ホールは
1900年世界で初めて科学的な根拠に基づいて音響が設計された
世界でもっとも音響の優れたコンサートホールのひとつとして有名です。
ところで、私の仕事の話。
今回のステージ内容は
ステージ上でひとりのモデルの髪を結い上げます。
髪型は江戸中期、喜多川歌麿の浮世絵にも非常に多く登場する「燈籠鬢・勝山」。
そして他に二人のモデルを事前に創っておいて、実演中に会場内をウォーキング
と言う内容です。
ウォーキング・モデル ひとりは江戸時代初期、
元禄髱の「投島田」。
奥村政信の作品などに見られる初期の島田髷。
後方に伸びた襟足が特徴的で、時代によって この襟足の形が
変化します。
襟足の形によって 鴎髱やセキレイ髱などの種類があり 鈴木春信の作品には セキレイ髱が多く登場します。
先日、ボストン美術館で拝見させて頂いた
スポルディング・コレクション の感動が覚めない中で
中々テンション高めで
ちょっと いい感じ ?
ボストン滞在記 part6
15日。
この日は 今回お世話になりましたコーディネーターの
MIdoriさんの計らいでMFA(ボストン美術館)を訪れました。
宿泊先のホテルのすぐ前から地下鉄ですぐ。
地下鉄といっても途中から地上に出ますし
造りもバスっぽい乗り物でしたが。
ボストン美術館は世界で最も浮世絵の収集に優れた美術館。
中でも私が今回リクエストした スポルディング・コレクション。
これは寄贈者の希望で 劣化を防ぐ為に
一般公開をしない物です。
当然、今まで完全未公開なのですが
何とキュレーターの部屋に通され 特別に対面しました
スポルディングが収集した浮世絵の数々
目の前で。
ここで"くしゃみ"でもしようものなら\nえらい事になる。
それ位の距離で。
限られた時間の中で100点以上を見せて頂き
びっくり、そして 感激。
さすがに撮影禁止。
先人達の色彩感覚の豊かさ、
今まで沢山の浮世絵を見てきましたが
あきらかに 違う。
古典の面白さを再認識させられた1日でした。
これからも もっと深く・・・やります。
ボストン滞在記 part5
いよいよ ステージのはじまりです。
Japan Society 理事長 グリーリ氏のご挨拶
そして ボストン大学教授 ホワイト先生のご挨拶
その後キュレーター及びMC,通訳のMidoriさんによる 江戸時代の浮世絵に見られる髪型の変換についての解説。
資料はボストン美術館の提供です。
それらが終了して 私のデモストレーションが始まります。
今回、ウォーキングでもモデルの髪型は「元禄・立兵庫」
結髪実演は「京都島原太夫・お福」です。
着付けは ボストン在住の日本人の方にお願いして
いざ本番。
毎回そうですが、実は結髪時に鏡が無い事 これはとてもつらい事なのです。
バランスを確認する事が全く出来ない。
しかし"見せる"事が主ですから "カン"だけが頼りなのですね。
結髪の途中で
既にスタイリング済みのモデルの登場\n
客席の視線が一斉に動くのが面白い
そして会場からは「HARUNOBU」の声が
やはり浮世絵所蔵量No.1のボストン美術館がある街
知っていますね。
その間も結髪は続きます。
出来上がりました。
背の高い「三本歯」の下駄を履いています。
ちょっと大きく見えますが・・・。
いや、随分大きく見えますが・・・・。
やはり最終的には大量のカメラのフラッシュを浴びる事になりました。
これは日本と同じですね。
今回も一応台本を用意して
実演中にMidoriさんに質問をして頂いて 私が答える こういう方法を考えていました。
ところが、こんな台本など
全く必要なし
会場から次々と発せられる質問の数々
しかも かなりレベルが高い。
私としても 今まで多くの本などから得た知識を\nしゃべりまくったのでした。
実に面白かった。
2日後のBSOのステージも きっと面白いものになるに違いない
そう 確信させてくれるひと時でした。


























